AI から安定した出力を引き出すコツのひとつは、少し意外かもしれませんが「できるだけ AI を使わない」ことです。これは小さめのモデル(SLM: Small Language Model)を使うと、特にそう感じる場面があります。

AI は、同じ質問をしても毎回ほぼ違う答えを返してきます。これは気まぐれなのではなく、確率的に動く仕組みである以上、構造的に避けられないものです。だからこそ、出力を安定させたい処理では、AI に任せる範囲を本当に必要な所だけに絞るのが効きます。

一連の処理のうち、AI でなければならない箇所だけを AI に任せ、それ以外は決定的なプログラムで処理する。AI 部分を小さく、プログラム部分を大きく描いた図。

たとえば、ある作業の手順を Skill 化するとき、本当に AI の判断が要る所以外は、AI に「その部分のプログラムを書いて」と頼んでしまう。すると、その部分は同じ入力なら毎回同じように動くので、全体としての出力のばらつきを抑えられます。AI の確率的な振る舞いを、決定的な処理で挟み込んでいくイメージです。

アイデアを出してほしいときや、発想の幅がほしいときには、この工夫は要りません。むしろ確率的なゆらぎが役に立ちます。一方で、決まった業務フローに沿って毎回同じように処理してほしいときには、知っておくと効いてくる考え方です。